作文・小論文−入学・編入試験対策、さらに超えてその先へ

コラム:週刊モンモントーク

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[17] 作文・小論文を書くことは苦痛?

1.作文・小論文が苦手―のはずがない
作文を書く、小論文を書くとは、自分の想いを考えを他人に伝えること。人本来の成り立ちから考えて、苦手であるはずがない、というか、誰にでも言いたいことはあるはず。ほら、兄弟姉妹げんか、親子げんか、友人とのいざこざ、色々ある、問題がある、そう、どこまで広くその他の問題も自分のものにできるかだ。「問題意識を持つ」ってそれ。

もちろん、言語を操れる―中3程度の教科書が読め意味が取れ、生活作文が書ける―ことが前提。人は話し合うことができ、想いを伝えることができる、暴力に訴えなくても、問題の解決を探ることができる、言葉の力で。何かに対して「えっ!?」と思い、不条理を感じ、怒りや疑問が湧き起こるなら、作文・小論文が苦手のはずがない。

小説や詩歌を書くんじゃない、考えを語るのに特別な才能はいらない、というか、言語習得能力は人が持つ天才的な才能、10年も修行すれば、その道のプロ。言葉は考えを伝達する手段、「考え」の有無が問われる。

2.字数が稼げないーはずがない
字数の稼ぎ方を指南する先生や参考書もある、字数はこうやって稼げ!っと、何でもいいから書いてみろ!っと。中には、フィクションーといえば聞こえはいい?が、つまりウソーでもいい!っと。原稿用紙をいかに埋めるかのハウツー、でも、それって何か間違ってる、進む方向がハチャメチャ、意味不明。そんなのでいいはずがない。

言いたいことがないはずがない、人であるなら、生きているなら。矛盾に気づかないはずがない、問題意識が生まれないはずがない、社会を、世界を、素直に素朴に観察するなら。800字で十分なはずがない、思いの丈を述べようとするなら。字数が稼げないはずがない、考えているなら。

人である限り意見が生まれ何か言いたくなる。何を書くかではなく、何を書かないかが問題になる瞬間が来る。主張を的確に伝えるために、何を、どれを、どうやってカットするのか。贅沢な悩み?、取捨選択の推敲。

3.そんなこと関係がない―はずがない
そうは言っても、書けないものはかけないんだ、って?。うん、実は、それは、君のせいじゃない、文化だ...。小論文が苦手とは、「考える」ことが苦手という意味、それは、日本文化にビルトインされている。「長いものには巻かれろ」「出る杭は打たれる」と、考えるな、と。でも、この激動の21世紀、それでいいはずがない。

「日本人は意見を言わない」、学問の場でも職業の場でも指摘されてきた、「和」を大切にする文化の負の側面。均一な文化で、価値観がほほ同じで、問題提起なんて思いもよらない。関係ないよ、興味ないから、と。でも、関係とは構造、現実がどう関わってくるかの。グローバル化まっただ中の現在、そんなこと関係ないと言えるはずがない。

現実把握の違いは価値観の違い、前提となる一般論から議論になり論争になる。目前の現実世界すべてが網の目となって、関わりを持って迫り、刻々と意味が生まれる。新たな関係の誕生。まさに、3日会わざれば刮目して見よ。

4.作文・小論文を書くことは苦痛ーかもしれない!?
が、本当はある程度、作文・小論文が書けるようになってからが苦しい。納得のいかない論理展開、気持ちにピッタリの語彙が語句がフレーズが浮かばない。パターンに嵌めて基本通り書くのだが、思ってることと微妙に違う。あるいは、想いが、伝わらない、誤解される、意識高い系と、見当違いに非難される。ワンパターンで陳腐。

そんな時はやはり、「考える」しかない。この社会で生きていく意味を語れ、すべてを自分自身のこととして考えるってそういうこと、考えが深いってそういうこと。脳は、常に新しい刺激を求め続ける、外面から、そして、内面から。現代社会は外からの刺激に溢れている、同じくらいの刺激を内から与えるんだ。

己の周りの世界をどこまで広げられるか、目の前で起こっている出来事、世界をどう捉え概念化できるか、意味を持たせられるか。想像の空想の妄想の翼を大きくはためかせ、その世界を飛翔し鳥瞰しよう。 





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