作文・小論文−入学・編入試験対策、さらに超えてその先へ

コラム:週刊モンモントーク

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[23] 結局、「結論」は決まってる?−Ⅱ− たとえば、...

1.そうは言っても―たとえば、「原子力発電」
たとえば「火力発電」、賛成か反対か?、えっ!?、普通、賛成も反対もないでしょ、無事故できちんとやってよって感じ。 原発より火力のほうが、健康被害をずっと多く出してるとも言われるが...。強いて言うなら、温暖化ガス排出の観点から、反対?、でも、技術的にはクリアーされているし、煤煙の方も。 結局は、経済合理性の問題、結論は決まってる。

そうは言っても、微妙に賛否が別れる問題がある、ように見える。結論は決まっていない、ように思える。たとえば、その「原子力発電」、賛成か反対か?。 これ、事故がなければ、火力よりずっと理想的な電源。 そして、過去の原発事故の原因は、すべて人為的なもの、最新のシステムに構造的な欠陥はないという。 さあ、どうする!?。

自動車、航空機、インターネット、AI...、すべて、科学技術の成果、システムはほぼ完璧でも、利用するのは人、過失はつきもの。 経済合理性と二重三重四重の安全対策、それでもダメなら、中止か休止。 結論は、やっぱり決まってる。

2.そうは言っても―たとえば、「集団的自衛権」
じゃ、「集団的自衛権」は?、そんなの、世界では決まってる、No Brainer。 友人が助けを求めた時、「うちの家訓でダメ、ゴメン」では、友達がいなくなる。 いなくなるどころか、国際社会では、「中立」=「みんなと仲良し」じゃない、それって有事には、全員の「敵」。つまり、「集団的自衛権」の問題ではなく、「日本人の考え方、価値観」の問題。

「憲法改正」もそう、Not Rocket Science。 江戸時代に憲法が決まってて、参勤交代が国民の義務として入っていたら変えるだろ。極論かな、でも、納税の義務だって変わるかも。「憲法改正反対」は意味不明、現実に合うように変えるのは当然、これが、世界標準。 日本でそう思われないのはなぜ?、と考える。

問題は、なぜ日本では問題になるのか。 逆に言えば、日本だけでなぜか問題になる問題、それを指摘する?、「日本文化論」「日本特殊論」、世界の常識は日本の非常識。 結論は決まってる。

3.だから、価値観の相違
つまり、賛否が分かれそうな問題は、価値観の相違。 「一旦事が起これば、“大変な”ことになる、だから反対」の“大変”もそう。 減ったとは言え日本では、交通事故で毎年5000人が亡くなる。 一度の事故・災害でなら超弩級の特大ニュース、これは“大変”?、目立たないからいい?、経済合理性?、ここでも、価値観が問われる。

価値観とは考え方・感じ方、そう、賛否が分かれそうな問題は、価値観vs価値観の戦い。根本的に相手の価値観を変えようという試み、それが個別の事象を通して現れた時、それがひとつの問題となる、ように見える。 絶対的価値観を持ってればてるほど、妥協は困難、決裂?。 まずは、自分の座標軸を定めよ、少なくとも、君の結論は決まってる。

ただ、価値観は変わっていく、だんだんと or ある日突然、だから、常に考え議論することが大切、普遍的価値観は何なのかを、いや、そもそも、そんなものがあるのかを含めて。←これには同意してくれる?。

4.そうは言ってもーたとえば、「火星への移民」
今世紀中に100億を超えると言われる世界人口、その解決の一助として「火星への移民」、賛成か反対か?、えっ!?、そんなこと考えたこともない、アンテナ張ってない、一昔前なら「妄想」として一顧だにされなかった問題提起。

結局、「結論」は決まってる?、基本的人権と環境保全が価値観の根本で、経済成長と経済合理性をその範囲内で追求するのが基本なら、自ずと、「結論」は決まってる。 初期値が普遍的に与えられ、理性弁証法的に考えを進めるなら、近代的価値観から判断するなら、「結論」は決まってる。 

が、その価値観が普遍でなく、初期値に誤差があり、理性が誤謬を犯すもので、弁証法に瑕疵があるなら、その「結論」は、「○○予想」に過ぎない。「想定外」は常にある。 もちろん、価値観は大切にしたい、それが文化だから。でも、それに縛られてはダメ。理性を感情批判的に考察せよ。ほらね、やっぱり、「結論」は決まってる。

「火星移民」?、技術的に経済的に可能なら、希望者が、価値観を同じくする、勇気のある変わり者が行けばよい。 そう今回は、少なくとも、征服される"べき"原住民はいない。 少なくとも、"望まぬ"悲劇は生まれない。

“We will settle Mars. And we should, because it’s cool.”





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